



















家に入るとまず目に入るのが、桜並木や山々が望める景色を大きな額縁で切り取ったような大開口、そして縦にも視線が抜ける大きな吹き抜けが特徴的な空間が広がります。窓を開ければ水の音、そして四季折々の植栽を楽しむことができ、まちのなかにありながら、窮屈さを感じさせないゆとりのある暮らしを実現しています。
外壁や床、2階の天井には地元糸魚川産の杉材を使用。やわらかい天然木の風合い、そして普遍的な美しさを持ちつつ、からだにも優しいのが特徴です。57坪の土地でありながら、将来を見据え、平屋のような暮らし方もでき、愛着を持って永く暮らせる住まいになっています。
糸魚川杉の美しい板壁
新光町の家には地元糸魚川産の杉板が全面に使用されています。飽きの来ないシンプルなデザインであり、年数が経つにつれ、シルバーグレーの美しい色味に変わっていきます。そんなかっこよく変化していく過程を、この家に住む人はもちろん、周りに住む人たちも楽しむことができます。
また、地元の気候で育った杉板は、たとえ家の板壁に姿を変えても、この上越・糸魚川地域の気候に慣れているので、温暖な気候で育った杉板と比較しても、長持ちする特徴があります。
ソトとつながる心地よい窓辺
デッキの向こうに広がる田園や桜並木、そのさらに奥に広がる山々の景色を取り込んだ視覚計画。
住まいの中に自然を取り込む大開口部を持ちながらも、壁の配置や障子により、内部に適度な「薄暗がり」をつくることで落ち着いた空間を生み出しています。
まちのなかでありながら、窓を開けると水の音が聞こえてくる贅沢な居場所。庭の紅葉の色づきをみながら、うっとりくつろげる窓辺になっています。
可変性のある住まいのかたち
住まう家族の変化に合わせるように、2階には間仕切りを設けず、家具によって空間を仕切れるようにしています。主寝室は1階にあるため、将来は平屋のような暮らし方ができるようになっています。
小屋の使い方もさまざま。収納場所はもちろん、趣味部屋として、釣り道具やキャンプ用品、工作部屋など、住む人に合わせた使い方ができます。
美しく佇む現代町家
家の高さや全体のボリュームを抑え、しっとりと静かに、そして美しく佇むフォルムに整えています。
雪国である上越糸魚川地域の暮らしの必需機能であった雁木。それを少しカタチを変えて取り入れました。朝のおでかけのときや、夕方の帰ってきたとき、雁木の下を歩くちょっとした時間に、庭木を楽しみながら四季を感しることができます。
伝統的な雁木は利便性だけではなく、暮らしにゆとりを与えてくれる大きな役割をもっています。
- 構造
木造2階建て
- 施工エリア
上越市新光町地内
- 断熱性能
HEAT20 G2 (UA値0.3w/㎡・k)
断熱等性能等級6
- 気密性能
C値 0.2㎠/㎡
- 耐震性能
構造計算実施 耐震等級2 (積雪荷重1.5m)
- その他
地元糸魚川産杉材使用(使用量:5.526 ㎡)
糸魚川住宅認定基準 ISSH★★
(Itoigawa Sustainable Standard House)